長生
永遠に繰り返され、打開できない形
長生(ちょうせい)は「無限の繰り返し」とも呼ばれ、囲碁ではきわめてまれな状況です。両者が同じ手順を延々と繰り返すほかなく、その輪から抜け出す手段がありません。コウなら他の場所に打って繰り返しを解消できますが、長生にはその逃げ道がなく、どちらかが損を承知で手順を変えないかぎり、対局は先へ進まないのです。
あまりにもまれなため、実戦で出会うというより理論上の珍事に近い存在です。それでも、囲碁のルールがどれほど奥深く、複雑にできているかを教えてくれる面白い一例です。

日本ルールと韓国ルールでは、長生はふつう無勝負として扱われ、どちらの勝ちにも負けにもなりません。中国ルールはこうした繰り返しに特別な裁定を設けており、公平な決着をつけるために手を加えることが多くなっています。一方、現代の多くの大会で使われるスーパーコウのルールは、盤面がまったく同じ形に戻ることを禁じているため、長生そのものが起こりません。