モチベーション

はじめに

囲碁の上達をめざす道のりでは、思うようにいかず落ち込んだり、疲れたり、ときにはただ飽きてしまったりすることもあります。数えきれない変化図に定石、手筋、詰碁。そろそろ気持ちがすり減ってきていませんか?このコーナーは、そんなときのために用意しました。新しいやる気をひと口ぶんと、ちょっとした励ましをお届けします。ここでは、囲碁にまつわる本や映画、アニメなど、また一歩前へ進みたくなるものを厳選してご紹介していきます。

映画

『ヒカルの碁』(2003年、日本)

日本のテレビアニメシリーズ。小学6年生の進藤ヒカルは、ある日、祖父の家の屋根裏で古い碁盤を見つけます。その碁盤には、ヒカルにしか見えない霊が住んでいました。

Google で配信先を探す

『ヒカルの碁』(2001年)IMDb 評価

『棋魂』(2020年、中国)

『棋魂』は、名作漫画『ヒカルの碁』を中国で実写ドラマ化した作品です。大筋は原作をなぞっていますが、作品の空気はずいぶん違います。アニメを見たことがある方でも、こちらはこちらで十分に楽しめるはずです。

YouTube で見る

『AlphaGo』(2017年、アメリカ)

2016年3月9日、囲碁と人工知能という二つの世界が韓国で正面からぶつかり合い、異例の五番勝負が実現しました。対局したのは、現役最強クラスの棋士の一人である韓国のイ・セドルと、謎めいた AI の挑戦者 AlphaGo です。

ドキュメンタリーでありながら見ごたえは十分で、いまの囲碁 AI がどうやってここまでたどり着いたのかもよく分かります。

YouTube で見る

 AlphaGo
(2017年)IMDb 評価

『The Stone』(2013年、韓国)

天才的な若手棋士ミンスと、中年のギャング、ナムヘ。思いもよらない二人の友情の物語です。囲碁についても、二人を取り巻く残酷な現実についても、二人にはまだ学ぶべきことが残っています。互いに何を教え合えるのでしょうか?

 『The Stone』
(2013年)IMDb 評価

その他の映画

『The Surrounding Game』(2018年、アメリカ)

西洋ではほとんど知られていない囲碁という文化を追ったドキュメンタリーです。アメリカ囲碁協会(AGA)に新しく設けられたプロ制度で、プロ棋士をめざすアメリカ人打ち手たちの姿を追いかけます。

 『The Surrounding Game』
(2018年)IMDb 評価

『神の一手』(2014年、韓国)

プロ棋士のテソクは、裏の賭け碁で名を知られたサルスとの大勝負に敗れ、実の弟殺しの罪を着せられて刑務所に送られます。復讐を誓った彼は、狂ったように腕を磨きます。そう、この碁盤の上では血が流れます。

大作アクションが好きな方には、うってつけの一本です。

 『神の一手』
(2014年)IMDb 評価

『鬼手』(2019年、韓国)

「神になろうとした者は、怪物になるほかない」。賭け碁の熱狂が韓国を覆った1990年代、グィスは賭けにのめり込んだ父がすべてを失ったせいで、何もかもを奪われます。天涯孤独となったグィスは、師となる碁の先生イルドと出会い、苛烈な修行を重ねて碁界の頂点をめざします。

第2作も、作風やアクションの量では前作の路線を受け継いでいます。ただし続編ではなく、まったく別の物語です。

 『鬼手』
(2019年)IMDb 評価

『呉清源 極みの棋譜』(2006年、中国)

呉清源は中国の裕福な家に生まれ、少年のころから、長い歴史をもつ囲碁で並外れた才能を見せました。その棋力があまりに図抜けていたため、1920年代には日本へ渡る機会を与えられ、日本の名人たちに学び、世界中の強豪と戦うことになります。やがて日本では、その名を日本語読みにした「呉清源(ご せいげん)」として知られるようになりました。

呉清源がどんな人物だったのかを知ってから、できれば棋譜を何局か並べてから見ると、この映画はぐっと面白くなります。

『呉清源 極みの棋譜』
(2006年)IMDb 評価

更新:さらに多くの映画は、記事「囲碁をめぐる映画の旅」で紹介しています 🎬

書籍

『The Treasure Chest Enigma』
中山典之

随筆と、一風変わったシチョウの問題を集めた一冊です。文章は読みごたえがあり、読む人を奮い立たせてくれます。碁を打つ人間であるとはどういうことなのか。この本は独特のやり方で、その答えに光を当ててくれます。

Amazon

『名人』
川端康成

1938年、名人・本因坊秀哉の引退碁を題材にした、半ば実録の小説です。相手は当時売り出し中の木谷實(作中では大竹という名に変えられています)。秀哉にとって現役最後の一局であり、決着までに半年近くを要した長い戦いでした。帝国日本の揺るがぬ伝統が、二十世紀の奔流と出会った瞬間が、そこには写し取られています。

Amazon

『First Kyu』
Sung-Hwa Hong

愛、犠牲、極みを求める心、そして世界最古のゲームである囲碁。読み出したら止まらず、洞察に満ち、読み終えたあともずっと心に残る物語です。

Amazon

その他の書籍

『Go: An Asian Paradigm for Business Strategy』
Yasuyuki Miura

碁盤は宇宙の模型にもなれば、企業経営の模型にもなります。日本では、ビジネスは戦争ではなく、互いを高め合う調和のとれた共存だと考えられています。著者は日本航空のマーケティング担当ディレクターです。

Amazon

『碁を打つ女』
シャン・サ

1930年代、日本軍が侵攻する満州。ひとりの少女が、性に目覚める年ごろを迎えようとしています。二人の少年とのもつれた三角関係に引き込まれた彼女は、押し寄せる大人の世界から逃れるように、広場で見知らぬ相手と碁を打ちます。けれど占領と同じで、欲望の力もまた避けようがありません。少女は知りません。もっとも手強く、もっとも足しげく現れるその対局相手が、身分を隠した日本の軍人であることを。その美しさにも、大胆で読みきれない碁の打ち方にも心を奪われ、軍人は自らの忠誠心を揺さぶられていきます。戦争へと向かう道の上に、もっとも革命的な行為、すなわち恋に落ちることの居場所はあるのでしょうか?

Amazon

『シブミ』
Rodney Whitaker(Trevanian)

「第一次世界大戦の戦火に覆われた中国で、ロシア貴族の母と素性の知れないドイツ人の父のもとに生まれ、日本の碁の名人が育てる精神の庭で育ち、広島の壊滅を生き延びて、やがて世界でもっとも巧みな愛の使い手にして、もっとも腕が立ち、もっとも高い報酬を取る暗殺者となります。天才であり、神秘家であり、言語と文化の達人。その秘密は、めったに手の届かない個の卓越、すなわち力みのない完璧さの境地、シブミを求めつづける意志にあります。」

Amazon

厳選した囲碁の教材

『Lessons in the Fundamentals of Go』
影山利郎

小説ではありません。布石の入り口からヨセまでを案内してくれる、囲碁の基礎の教科書です。ほかの何百冊もの棋書と違うのは、ユーモアと、読む人を奮い立たせる助言に満ちていることです。15–10級あたりまで来たら、これは必読の一冊です。

Amazon

『Golden Opportunities』
林海峰

手筋の問題を軸にしながら、話があちこちへ広がっていく一冊です。著者は問題の解説に、歴史上の出来事や創作の挿話を次々と持ち出してきます。ときにみごとな対比が浮かび上がるので、歴史好きの方にはとくに面白く読めるはずです。

Yutopian

『Appreciating Famous Games』
大平修三

明治以前の日本から選ばれた古碁10局を味わえます。一局ごとに簡単な時代背景が添えられ、棋士たちの思惑や、その一局をめぐる駆け引きが語られます。物語があってこそ味わいが深まる、と感じる方には、まさにうってつけの一冊です。

Amazon