日本棋院
重要度: ★☆☆
日本の囲碁を統括する組織
日本棋院は、プロ・アマを問わず日本の囲碁を統括する中心的な組織です。段級位の制度を管理し、主要な棋戦を主催し、国内でも海外でも囲碁の普及に力を注いでいます。日本を代表する囲碁の機関として、伝統を守りながら、新しい試みや世界への働きかけにも取り組んでいます。

日本棋院が発足したのは1924年7月、日本の囲碁界をひとつにまとめるための組織としてでした。きっかけは関東大震災です。方円社、中央棋院、裨聖会をはじめとする当時の各団体は、いずれも経営に苦しんでいました。設立を主導したのは、囲碁の有力な後援者だった大倉喜七郎男爵です。10万円を投じ、1937年まで資金面で支え続けました。

日本棋院の初代総裁は牧野伸顕、副総裁は大倉喜七郎が務めました。当時のプロ棋士の大半が新しい組織に加わりましたが、大阪の井上一門と一部の独立した棋士は例外でした。その後も小さな対抗組織がいくつか現れましたが、日本棋院は日本の囲碁界の中心であり続けています。
第二次世界大戦中には、空襲で最初の建物が焼失しました。戦後は、プロ棋戦の再建、段位制度の整備、そして海外への普及に大きな役割を果たしています。
日本棋院のおもな役割
- プロ棋界の運営
- プロの段位制度を管理する。
- 名人・本因坊・棋聖をはじめとする主要な棋戦を主催する。
- プロ棋士と指導者を支える。
- アマチュアと海外への普及
- アマチュアに段位・級位の免状を発行する。
- 世界アマチュア囲碁選手権などの国際大会を運営する。
- 世界各国の囲碁団体とのつながりを保つ。
- 研究と新しい取り組み
- 囲碁 AI の戦略と、それが現代の打ち方に与える影響を研究する。
- 囲碁の戦略をめぐる書籍・雑誌・デジタルコンテンツを刊行する。
- 歴史的な棋譜や棋士の記録を幅広く保存する。
本院と各地の拠点
市ヶ谷本院(東京)
日本棋院の本院は東京・市ヶ谷にあります。この象徴的な建物は、囲碁を多くの人に広めた漫画・アニメ『ヒカルの碁』にもたびたび登場します。
おもな施設:
- 幽玄の間:大きな対局に使われる格式の高い対局室。
- 囲碁サロン:誰でも対局を楽しみ、指導を受けられる場所。
- 囲碁ショップ:書籍や碁盤、囲碁にまつわる品を扱う売店。
- 囲碁殿堂資料館:囲碁の歴史と名局を紹介する展示。

そのほかの拠点:
- 有楽町(東京):日本棋院の新しい拠点。
- 名古屋と大阪:各地域の囲碁活動を支える支部。